高志は、久美子の前で立ち上がると、服を脱ぎ全裸になった。
久美子は右腕を差し出したまま、高志が脱いでいくのを見ていた。
トランクスを脱ぐと、ペニスは勃起し上を向いているの目の隅で確認をした。
ペニスに触れたいと思う気持ちを我慢した。
高志は、久美子の右腕に手枷を嵌めると、結束バンドの片方の端を手枷に掛けた。
久美子は、高志に手枷を嵌められているとき、今まで感じたことが無い快感が子宮の奥底でゾクゾクと騒ぎ始めていた。
腕に手枷が巻かれると、一瞬身震いをする様に鳥肌が立ち、子宮が熱くなった。
高志は、久美子の身体が朱色に染まっていくのを見た。
それは、夕日のせいでは無かった。
今度は、高志が左腕を久美子の前に出した。
久美子は、高志の真似をして左腕を掴むと手枷を嵌め、結束バンドのもう片方の端で繋いだ。
手枷と黒い結束バンドで高志と繋がった。
私は高志のもの。
高志は私のもの。
独占欲を満たされたような暗い喜びが湧いてきた。
そう思った時、高志に抱きしめられた。
高志の身体に腕を回すと、男らしい背中の筋肉を手のひらに感じ、下腹部に硬く勃起したペニスを感じた。
抱き締められただけなのに、久美子の全身から力が抜け、自分を支えているだけで精一杯になった。
高志の唇が、久美子の唇を求めるように近づき、二人の唇が重なった。
久美子は、高志の舌を求めるように高志のキスを貪った。
唇を重ね、舌を絡め、高志の唾液を吸った。
全身が溶けてしまいそうだった。
久美子の中から、二人以外の全てが消えうせ、この世に二人だけしかいなくなっててしまった感覚に襲われた。
小鳥に囀りも、波の音さえも、久美子の耳に届かなかった。
ベランダで全裸でいることさえも、忘れていた。
高志の唇が離れた。
もっと。
もっと。
もっと、キスをしたい。
高志の首筋にキスをした。
唇で軽く噛み、舌で舐めた。
汗の味がした。
それが嫌ではなかった。
「舐めたい。」久美子は、高志のペニスを握りながら言った。
今まで、こんな言葉を言ったことは無かった。
自然に言葉が出た。
高志は、黙って頷いた。
久美子は、高志の前に跪きペニスを見上げたとき、空が茜色に染まっていた。
つづく
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