突き刺す様な日差しは和らぎ、銀杏の葉は黄色く染まり、やがて街はジングルベルに包まれていった。
去年と同じように季節は巡り、1年が終わろうとしていた。
過ぎ行く日々の中で、美津子の心と身体は、香のことを想いながら悶えていた。
胸の奥から湧き出る、甘く切なく痛いほどに締め付けられる恋心に、美津子は自分の指で自分を慰めることしか出来なかった。
こんなにも、苦しいのなら告白して、あっさり振られてしまった方が楽になるのではと何度も思った。
結局、告白できる勇気も無く、妄想の中で香を求め続けていた。
私は、何故、女性を好きになってしまったのだろうと思った。
女が女を好きになってしまうなんて、私は、頭が狂ってしまったのだろうか。
自分がレズビアンでないことは分っている。
香以外の女性には、まったく興味が無かった。
香以外の女性には、心も身体も何の反応も示さなかった。
考えても、考えても分らなかった。
ただ、香の心を求め続けていた。
ただただ、香の身体を欲し続けていた。
寒い朝だった。
駅から会社に向かう道で、後ろから香に声を掛けられた。
「美津子さん。おはようございます。」
振り返ると、笑顔の香がいた。
「おはよう。」香に声を掛けられて、今日は、朝から、なんて素敵な日なのだろうかと思った。
「今週の金曜って、夜、空いてます?」
えっ?
何?
もしかして、デートの誘い?
どんな、用事が有ったって、全てをキャンセルして行く。
美津子は、小さな見栄を張り、スマホのスケジュールを確認する振りをした。
もちろん、スケジュールは空白だった。
用事なんてない。
スマホなんて見る前から分っていた事だった。
それでも、香の前で、クリスマス前の金曜日に、何の予定も無い詰まらない女と思われたくなかった。
小さな見栄を張る、素直じゃない自分に対する嫌悪感を抑えながら、「今の所、空いてるわよ。」と言った。
「食事に行きませか?」香が言った。
「いいわよ。」美津子は、浮かれそうになる声を抑え、なるべく自然に答えた。
その日の夜、部屋の明かりを消して、布団に潜り込むと金曜日のデートのことを想像した。
香は、何故、突然、私を誘ったのだろうか?
何か目的があるのだろうか?
それとも、ただ、会社の同僚として会社の愚痴を言いながら食事をしたいだけなのだろうか?
もし、香に告白されたらどうしよう。
お洒落な店で
どんな、話を香としようか。
どんな、お店で食事をしようか。
香と二人で、お洒落なお店でちょっとお酒なんかを飲んでみたい。
でも、美津子はお洒落なお店なんて知らなかった。
美津子は、何時もの様に香のことを想って、一人エッチを始めた。
今日の妄想は、何だか何時もよりも現実味があるような気がした。
香に服を脱がされることを想像しながら、布団の中で寝巻き代わりのスエットを脱ぎ、パンティを脱いだ。
全裸になると、四つんばいになりお尻を高く持ち上げ足を開いた。
香に、お尻から恥ずかしい部分を見られる。
そしてお尻から、香に舐められ事を妄想する。
バァギナも、お尻の穴も見られる。
恥ずかしい。
堪らなく、恥ずかしい。
それなのに、激しく濡れている。
早く、香に逢いたい。
つづく
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